歯科衛生士の展望と特色

歯科衛生士の魅力

歯科衛生士はこれからますます期待される職業といわれますが、どういったところがその理由なのでしょう?

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長崎医療技術専門学校
歯科衛生学科教員
平野 淑子

今までの診察補助や予防処置に加え、口腔ケアや口腔リハ、高齢社会に伴う地域活動など社会のニーズが高まっています。

美味しく食べることが元気の源!!食はすべての基本であることを皆さんご存知ですか?キュア(治療)からケア(予防)へと言われている現在、セルフケアの大切さとともに、要介護者への歯科衛生士による「専門的口腔ケア」の重要性が叫ばれています。
歯科衛生士は口腔において、ほかのどの職業より高い知識と技術を提供でき、歯も長生きできるように口腔の健康を守る、人の一生にかかわる、実に広く深い仕事であるといえます。
本格的な高齢社会を迎え、歯科衛生士には福祉分野での活躍が期待されるようになりました。歯科疾患に悩む高齢者は大変多く、口腔ケアを行うプロが今まで以上に求められています。そうした中、高齢者を抱える家庭や老人保健施設を訪問し、歯の磨き方や栄養の摂り方などを指導するのも、やりがいのある仕事といえるでしょう。従来、歯科衛生士は歯科医院の中にとどまることが多かったのですが、現在は、在宅や地域へと活躍の場も広がっています。
地域医療の最前線で活躍する「歯科衛生士」は、全国規模で期待と社会的要求の高まる、将来性豊かな職業であり超高齢社会の現代、老人保健施設などからのニーズも高まっています。

歯科医師からのメッセージ

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西岡歯科医院
西岡久子院長

歯科衛生士は、歯科医師と患者さんのパイプ役として大きな意味があり、専門職として患者さんの喜びを肌で感じることのできる職種です。また、5年以上実務経験があれば、ケアマネージャーの受験資格もあり、幅広く活躍できます。

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POINT1:高い就職率

就職率は100%!これから進学する人にとってこんな力強い言葉はないと思います。歯科医療では、歯科医師1人につき2~3名の歯科衛生士が理想といわれていますが、現在の統計では歯科医師1人につき約0.6人が勤務しているにすぎません。このため、現場からは優秀な人材の要望が求められています。就職難の社会状況にあって、県内外、男女問わず価値ある専門職として注目されています。

POINT2:国家資格の強み

歯科衛生士の資格は国家資格であり、一度取得すれば一生涯通用するものですから、結婚や育児のために何年か休職しても、再就職の際にも大きな力を発揮します。

POINT3:規則正しい勤務時間

医療従事者の中でも勤務時間が比較的規則正しいこともあり、長く臨床の現場で活躍できることも特徴です。

POINT4:優遇される給与条件

地域や職場によって差はあるものの、給与面でも他の医療職と変わらない安定した職業です。(初任給:17~21万円程度:長崎県内)

歯科衛生学科の特色

1.質の高い講師陣

本校の釘宮敏定校長は長崎大学名誉教授、長崎労災病院名誉院長、国際外科学会名誉会員でもあり、現在日本尊厳死協会の長崎県会長も務めています。また日本医療機能評価機構・評価調査者であり、日本全国の医療機関で適正な医療が行われているか等の調査も行っています。
歯科衛生学科1年生では「医学概論」を、2年生では「医療倫理学」を担当し、歯科医学はもちろん全身疾患の医学知識も教え、科学的根拠に裏付けられた医療全般の基礎知識を養います。
また、2010年1月に就任した熱田充副校長は元長崎大学歯学部長、元歯学部付属病院長で、現在は日本補綴歯科学会指導医、日本接着歯学会認定医でもあります。
歯科衛生学科1、2年生の講義では、生徒の自己学習能力、問題解決能力を高めるために、「解剖学」「歯科臨床概論」「歯科材料学」「歯型彫刻」「高齢者歯科学」等をPBLチュートリアル方式で行っています。
専任教員は全国歯科衛生士教育協議会が実施している歯科衛生士専任教員研修会へ参加し、学生指導、教育全般への理解を深めています。
さらに長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の教授をはじめ、長崎大学病院の准教授・講師など歯科医療界において第一線で活躍する講師陣が専門基礎・専門分野の指導にあたります。

2.地域への活動や子どもへの歯科保健指導の実施

急速な高齢化に伴い歯科業界でも地域社会に向けた対応が求められています。
歯や入れ歯のお手入れのポイントや食生活等の保健指導を含め、近隣地域の方への“口の健康”を手助けする対応も行っていきたいと考えています。
また長崎県は、むし歯発生率がワースト10内に入っており、むし歯が急激に増える3,4,5歳児への指導が必要です。そこで本校は敷地内にある幼稚園と連携して、それぞれにあったブラッシング指導やペープサート(紙芝居)・エプロンシアター(寸劇)などを使い、幼い頃から口の中や食(おやつ含む)に関心を持ってもらうように働きかけていくことを計画しています。

3.卒後研修(研修会、勉強会)の企画

歯科衛生士教育は平成22年4月から歯科衛生士教育は指定規則の一部改正の省令が完全施行され、修業年限は3年以上となりました。その背景には、わが国の急速な高齢化社会に生きる人々の健康保持についての要求が多様になってきたこと、歯科衛生士として他の医療関係者とチーム医療ができる能力が必要になってきたこと、さらに歯科衛生士の業務内容が高度化・専門化してきていることなどがあげられます。これらのことを踏まえ卒業後もさまざまなテーマをもとに研修する場を設け、実践的な教育支援を行っていきたいと考えています。

4.複数の学科での実習(学生への歯のチェック)

歯科衛生学科の実習の一環として理学療法・作業療法学科の学生の口腔内をチェックし、口腔清掃指導・継続管理を行うことを計画しています。
理学療法・作業療法学科の学生も医療に携わるものとして、自分自身の口の中の状態を認識し健康管理の意識向上が図れればと考えます。

5.最新の機器がそろっています

基礎実習室には40台の実習用マネキンを設置し、学生一人が十分に使用できるよう充実させています。デンタルチェアなど実習に用いる設備は最新鋭の機器を備え、すべての機器が新しく清潔な環境で実習を行っています。

6.その他

各教室には備え付けのプロジェクターが設置され、視聴覚機器も充実しています。
また図書室には1700冊以上もの書籍・専門書が揃い、より深い学習内容に取り組めるようになっています。